何を思ったか、2週間ほど前から小説を書き始めてます。
仕事ではなく、誰かから依頼されたわけでもなく、前から書きたかったわけでもなく、なんか突然に…。
そう、全くの趣味で突然書き始めました。
本業は漫画家なので、漫画を描くうえでストーリーはもちろん作るんですけど、それは字コンテ(いわゆるネーム)と呼ばれる形で、簡単なあらすじをシナリオ形式で覚書程度に書くだけですので、小説文体でしっかりとした文章は一度も作ったことはありません。
それなのに、何故か今回は小説という形でひとつの物語を形にしたくなったわけです。
しかもこともあろうに、恋愛小説…。
私は、今まで描いてきた自分の漫画でも恋愛要素が入った作品は一度も描いたことがありません。
恋愛物語というのは、なんか照れちゃうというか、恥ずかしいというか。自分ではそういうの作れなかったんです。
事の発端はいつもとかわらぬ日常の中で起きました。
漫画のアイデアは常に一日のうちに何度もいくつも断片的なものが浮かび上がってくるので、その日もいつものようにそれをその都度メモしていました。(そのほとんどが使えないレベルのものばかりですが)
その時浮かんだのは、スピリチュアル系のシーンでした。
亡くなったある旦那さんが、現世に残してきた愛する妻にあの世からメッセージを送る、という内容です。
死後の世界は存在する。人は亡くなっても魂は無くならない。
スピリチュアルの世界ではこういった科学では説明できないけど信じずにはいられない霊現象というのは昔から数多く報告されているので、そういう不思議な体験をする妻の話を作れたら面白いかな、という気持ちでした。そしてそのときは、そのテーマを軸にもう少し膨らませてみようと、その思いついたシーンにその場ですぐに前後のストーリーを肉付けしていったのです。
そして書き始めてすぐに、頭の中でカチカチカチっと、これまで断片的に思い浮かんでいた別々のメモのいくつかが、まるでパズルのピースをはめ込むように一気につながり、あっというまにひとつのストーリーが出来上がってしまったのです。
そこにはめこんだピースは、それぞれが全く関連性がないと思ってたネタたち。それは今回のスピリチュアルネタを始め、社会的マイノリティの人たちの生きづらさをテーマにしたもの、お金をテーマにしたもの、老年期の希望、ちょっと変わった人、犬、芸能界、そして恋煩い…。そんなものたちでした。
いつもならこれらのうち、ひとつのテーマだけでひとつに物語に膨らませて作ることが出来るのですが、今回はこれら全くバラバラのネタがひとつの物語の中で実に見事に融合したのです。バラバラなテーマでつながっているはずなのに、ストーリー全体にはちゃんと芯が通っていたのです。
そしてそのボリュームは2時間分の映画くらいの内容として完成度も非常に高いものでした。
なんだかこれは、漫画ではなく小説として完成させたい、
なんとなくそんなことを感じて、小説執筆に挑戦してみたくなったのです。
もちろん、小説執筆に関してはほぼド素人の私がそんな簡単にちゃんとした小説を仕上げることはできないということはわかっています。
なので、おそらく完成しても公式に告知はしません。かなり安っぽい文体になって、とても人様に堂々と見せられるようなものにはなりそうもないからです。恥ずかしさのほうが勝ってるわけです。
だから趣味レベルの自己満足でよいかな、と。
きちんとしたひとつの物語として、小説文体で完成させたいだけなのです。
ただ、ストーリー的には自分でもびっくりするくらい良い話が出来上がりそうなので、完成したら、そっとどこかの小説投稿サイトに載せて、その小説の存在をこの世に残しておきたいという気持ちはあります。
いや、それは嘘かも…。
本当は沢山の人に評価されて映画化してほしいくらいの気持ちです。
それくらい良い話に仕上がりそうなのです。
是枝裕和監督の手で映画化してほしい。それが本音です。
プロットは一日で一気に完成しました。
翌日、朝起きて、その時思いついた新しいアイデアを追記してたら、なんだかどんどん新しいシーンまで思いついてきて止まらなくなって、ご飯も食べる時間も惜しくてそのまま過集中モードに入り、結局夜まで電気もつけずにご飯も食べずにパソコンの前に座って作業してました。
今は登場人物それぞれのキャラクター設定を肉付けしています。
それぞれの登場人物が本当に個性的で、人間的な弱さ、本音と建前、生きてきたバックボーンなどの設定を肉付けして固めていくと、どんどん魅力的なキャラクターに仕上がっていくのです。そうすることによって、その登場人物から出てくるセリフに自然と魂が入っていき、ストーリーに奥深さがどんどん出てくるのです。
各章のシーンの執筆を本格的に始める前にこうしてしっかりとキャラクター設定や舞台設定を固める作業が、今はなんだかすごく楽しいです。
今回は初めての小説執筆ということで、素人なりの面白い執筆方法、手順などを試しながら、模索しながら、そして楽しみながら作ってます。そんな執筆方法もちらっと公開出来たらと思うので、また気が向いたらそんな私の小説執筆過程を記録していこうと思います。
この今のテンションが下がらないうちに完成させたいと思っているので、1ヶ月後くらいの完成を目指しています。



